秋の京都を訪れるなら、叡山電車に揺られながら楽しむ紅葉は外せません。
市街地から自然豊かな洛北エリアへと進む沿線には、色づいた木々が美しい風景を織りなしています。
なかでも、叡山電車のハイライトとして知られる「もみじのトンネル」は、紅葉シーズンに多くの人を魅了する名所です。
紅葉の見頃となる11月中旬から下旬には夜間の紅葉ライトアップ運転も行われ、幻想的な景色を満喫できます。
この記事では、叡山電車の見頃時期やライトアップ情報、混雑回避のコツ、沿線の観光スポットまで詳しく解説していきます。
- 叡山電車沿線の紅葉の見頃時期とその傾向
- もみじのトンネルを含む紅葉の名所と楽しみ方
- 紅葉ライトアップの実施内容と楽しめる時間帯
- 混雑を避けるための訪問タイミングや方法
叡山電車の紅葉シーズンと見頃時期

- 見頃は11月中旬から下旬
- 現在の紅葉状況
- 特徴と見どころ
- もみじのトンネル
見頃は11月中旬から下旬
叡山電車沿線の紅葉の見頃は、例年11月中旬から下旬にかけてです。
特に11月15日〜25日前後が最も美しい時期とされています。
この時期は、昼夜の寒暖差が大きくなるため、紅葉が鮮やかに色づきやすくなります。
比叡山や鞍馬山など標高の高い場所から徐々に色づきが始まり、洛北エリア全体に広がっていきます。
紅葉の色づきには天候も影響するため、冷え込みが早い年は11月上旬から見頃を迎えることもあります。
逆に気温が高めに推移した場合は、ピークがやや遅れる傾向があります。
また、場所によって見頃が少し異なるため、訪問の際は時期を少しずらして、複数エリアを楽しむのもおすすめです。
現在の紅葉状況
現在の紅葉状況を確認するには、叡山電鉄の公式サイトやSNSが便利です。
特に公式Instagramでは沿線の最新の紅葉写真が定期的に投稿されており、リアルタイムでの様子を把握しやすくなっています。
主な確認先
出発前に最新情報を確認することで、ピーク時に訪れる計画が立てやすくなります。
特徴と見どころ
叡山電鉄の紅葉は、「電車から楽しめる紅葉風景」として非常に人気があります。
京都市街から比叡山・鞍馬方面へ向かう路線は自然が豊かで、沿線全体が紅葉の名所といっても過言ではありません。
特徴的なポイント
- 車窓から連続して楽しめる紅葉
特に市原駅〜二ノ瀬駅間は、まるで紅葉のトンネルをくぐるような体験ができます。 - 観光とアクセスのバランス
比叡山口駅では比叡山観光、鞍馬駅では鞍馬寺など、紅葉と歴史的観光スポットを同時に楽しめます。 - ライトアップや特別車両の運行
紅葉時期にはライトアップ企画や「きらら号」の運行など、演出面でも工夫が凝らされています。
ただし、週末や祝日は非常に混雑することがあるため、朝早い時間帯の利用がおすすめです。
もみじのトンネル
「もみじのトンネル」は、叡山電車の「市原駅」から「二ノ瀬駅」区間にある紅葉の名所です。
約250本のカエデが両側から電車を包み込むように植えられており、紅葉のピーク時にはその名の通り“トンネル”のような景観を作り出します。
見どころ
- ライトアップ運転の実施
見頃時期の夜間には、車内灯を落とした特別運転が行われ、幻想的な雰囲気を楽しめます。 - 徐行運転で紅葉を堪能
通常よりもゆっくり走行するため、車窓からじっくりと紅葉を鑑賞できます。 - 指定席や予約不要で気軽に体験
特別なチケットが不要なため、気軽に立ち寄れるのも魅力です。
ただし、紅葉のピークには非常に多くの人が訪れるため、混雑回避のためには平日や午前中の利用が推奨されます。
叡山電車の紅葉シーズンと見頃時期と観光情報

- 紅葉ライトアップ情報
- アクセスと乗車ルート
- 事前予約は必要か
- 混雑を避けるポイント
- 周辺のおすすめ観光スポット
- 京都・紅葉の名所と見頃時期
紅葉ライトアップ情報
叡山電車では紅葉シーズンに合わせて、夜間のライトアップ運転が実施されます。
特に人気なのが「もみじのトンネル」でのライトアップです。
この区間では、車内の灯りを落とし、沿線のもみじを外からの照明で浮かび上がらせる特別演出が行われます。
幻想的な空間を車窓から楽しめるため、毎年多くの観光客が訪れています。
ライトアップ運転の主なポイント
- 開催期間:例年11月上旬〜下旬(紅葉の見頃にあわせて調整される)
- 対象区間:市原駅〜二ノ瀬駅間の「もみじのトンネル」
- 実施時間:夕方以降の時間帯に限定運転
- 車内灯消灯:ライトアップ区間では車内の明かりを消して運行
特に混雑する日には、ライトアップ目的の乗車客が集中するため、時間に余裕をもって行動することをおすすめします。
アクセスと乗車ルート
叡山電鉄は、京都市の出町柳駅を起点とし、鞍馬方面と八瀬比叡山口方面へ向かう2つの路線があります。
紅葉を楽しみたい場合は、観光目的に合わせて路線を選ぶのが効果的です。
【基本のアクセスとルート】
- 京都駅から:JR奈良線で「東福寺駅」へ移動し、京阪本線に乗り換えて「出町柳駅」下車
- 出町柳駅から:叡山電鉄に乗車
目的別のおすすめルート
- もみじのトンネルや貴船・鞍馬エリアを楽しみたい場合
鞍馬線に乗車し、「市原駅」〜「鞍馬駅」方面へ向かう - 比叡山や瑠璃光院を訪れたい場合
叡山本線で「八瀬比叡山口駅」へ向かう
叡山電車は本数が少ない時間帯もあるため、事前に時刻表を確認してからの訪問が安心です。
事前予約は必要か
叡山電車の通常運行では、紅葉シーズンであっても事前予約は不要です。自由席での乗車となるため、気軽に利用できます。
ただし、以下のような例外には注意が必要です:
- 観光列車「ひえい」
一部の観光列車は事前予約制となっており、特別料金が必要です。車内がデザイン性に優れているため、紅葉シーズンには予約が埋まりやすくなります。 - 団体利用の場合
団体での利用は事前申し込みが推奨されています。
さらに、2024年の紅葉シーズンにあわせて運行された「紅葉ライトアップ特別列車」も注目です。この列車は通常のライトアップ列車とは異なり、期間限定で運行される特別仕様の列車です。(2025年の運行は未定)
紅葉ライトアップ特別列車
- 事前予約制
この列車は全席指定のため、公式サイトや旅行会社を通じて事前に予約が必要です。販売開始後すぐに満席になることもあるため、早めのチェックが推奨されます。 - 専用車両での運行
通常の通勤車両ではなく、特別に装飾された車両や、展望を意識した車両が使用されることがあります。 - 乗車中の特別演出
通常のライトアップに加えて、アナウンスや演出照明など、特別な体験ができる内容が組み込まれている場合があります。
このように、紅葉ライトアップ特別列車の利用には予約が必須となります。予約が不要な通常列車と混同しないように、公式情報を確認して計画を立てると安心です。
混雑を避けるポイント
紅葉の見頃に合わせて、多くの観光客が叡山電鉄を利用するため、特に週末や祝日は混雑が激しくなります。快適に観光を楽しむためには、混雑を避ける工夫が必要です。
おすすめの対策
- 平日の午前中に訪れる
朝の時間帯は比較的空いており、座席に座れる可能性も高くなります。 - ライトアップの初日や最終日を避ける
開催初日と最終日は混雑のピークとなりやすいため、日程に余裕がある方は中間の日を選ぶとよいです。 - 市原駅で一度降りて、もみじのトンネルに再乗車
一度下車して混雑を回避し、再度空いている列車に乗るのも有効な方法です。 - 叡山電鉄の公式SNSで混雑状況を確認
現在の混み具合を投稿していることもあり、参考になります。
可能であれば日程を調整し、ピークを避けた計画を立てることで、より快適な紅葉観賞ができます。
周辺のおすすめ観光スポット
叡山電鉄沿線には、紅葉とともに楽しめる観光スポットが多数あります。自然や歴史、文化に触れられる場所が揃っており、紅葉狩りとあわせて訪れるのに最適です。
貴船神社は、水の神を祀る自然豊かな神社で、紅葉シーズンには境内一帯が赤や橙に染まり、幻想的な雰囲気に包まれます。
石段沿いに並ぶ朱色の灯籠と、頭上を覆うもみじの組み合わせは、写真映えするスポットとしても人気です。
川沿いの道「貴船もみじ灯篭」では夜間のライトアップも行われ、昼夜で異なる紅葉の魅力を味わえます。
叡山電鉄・貴船口駅から徒歩約30分ですが、バスの利用も可能です。
鞍馬寺は、天狗伝説が残る山の中に建つ霊山で、紅葉の名所としても親しまれています。
仁王門から本殿金堂までの参道は杉林と紅葉に囲まれ、自然の中を歩きながら紅葉狩りが楽しめます。
特に、九十九折(つづらおり)の坂道や中腹からの眺めが美しく、標高差により赤や黄色のグラデーションが現れるのも魅力です。
叡山電鉄・鞍馬駅から徒歩約30分の登山路となるため、歩きやすい靴での訪問が推奨されます。
瑠璃光院は、紅葉シーズンに特別公開される寺院で、静けさの中で紅葉を楽しめる隠れた人気スポットです。
特に有名なのが「床もみじ」と呼ばれる床に映る紅葉の光景で、磨き込まれた床板が鏡のように赤や橙の葉を映し出します。
境内には書院や庭園もあり、時間を忘れて秋の風情に浸ることができます。
叡山電鉄・八瀬比叡山口駅から徒歩5分とアクセスも良好です。
それぞれのスポットは駅から徒歩圏内またはアクセス手段が整っており、電車移動と組み合わせて無理なく訪問できます。
京都・紅葉の名所と見頃時期
京都には数多くの紅葉名所がありますが、その中でも特におすすめのスポットを紹介します。
いずれも叡山電鉄沿線や周辺エリアからアクセスしやすく、紅葉の時期には多くの人が訪れます。
永観堂(南禅寺エリア)
見頃:例年11月中旬〜下旬
「もみじの永観堂」として全国的に知られる永観堂は、京都屈指の紅葉スポットです。
境内には約3000本のもみじが植えられ、放生池や多宝塔を取り囲むように赤や橙に色づきます。
夜にはライトアップも実施され、池に映る紅葉が幻想的な美しさを演出します。
多くの観光客が訪れるため、平日の午前中の訪問が比較的空いていておすすめです。
東福寺(東福寺駅)
見頃:11月中旬から下旬
東福寺は、渓谷「洗玉澗(せんぎょくかん)」にかかる通天橋からの眺めが特に有名です。
約2000本のカエデが一帯を彩り、赤や黄、橙のグラデーションが渓谷を埋め尽くします。
境内は広く、庭園や国宝の建造物も見どころの一つです。
紅葉の時期は大変混み合うため、朝の早い時間帯の訪問が快適に楽しめます。
圓光寺(一乗寺駅)
圓光寺は、観光客が比較的少なく、落ち着いた雰囲気の中で紅葉を楽しめる穴場スポットです。
庭園「十牛之庭」では、苔の緑と紅葉の赤が鮮やかなコントラストを生み出し、風情ある秋の景色を満喫できます。
また、本堂の縁側から眺める紅葉の額縁構図も人気があります。
叡山電鉄・一乗寺駅から徒歩圏内にあり、11月中旬頃が最も美しい時期です。
これらのスポットは、紅葉だけでなく歴史や建築美も楽しめるため、観光としての満足度も高い場所です。訪問時期に合わせて、効率よく巡るプランを立てるとよいでしょう。
まとめ:叡山電車の紅葉シーズンと見頃時期のポイント
- 見頃は例年11月15日〜25日頃
- 紅葉は比叡山や鞍馬山の高地から始まる
- 昼夜の寒暖差が色づきを鮮やかにする
- 気温の影響で見頃が前後する年もある
- 冷え込みが早い年は11月上旬に見頃を迎える
- 見頃を外してもエリアによって紅葉が楽しめる
- 市原〜二ノ瀬駅間の「もみじのトンネル」が人気
- ライトアップは夕方以降に実施される
- ライトアップ運転では車内灯が消され幻想的な空間に
- 特別列車「紅葉ライトアップ特別列車」は事前予約制
- 公式Instagramで紅葉状況が確認できる
- 通常列車は自由席で予約不要
- 鞍馬線・本線で目的に応じたルート選択ができる
- 平日午前やライトアップ中日が混雑回避に有効
- 周辺には貴船神社・鞍馬寺・瑠璃光院など名所が多い