静岡県の山間に位置する秘境駅「奥大井湖上駅」は、紅葉の季節に訪れるとまるで絵画のような絶景が広がる人気スポットです。
特に見頃を迎える10月下旬から11月下旬にかけては、エメラルドグリーンの湖と色づいた山々、そして鉄橋を走る列車の風景が訪れる人々を魅了します。
この記事では、奥大井湖上駅の紅葉の見頃や観賞ポイント、アクセス方法、さらには日帰りで楽しめるモデルコースまで詳しくご紹介します。
初めて訪れる方でも安心して計画が立てられるよう、現地の最新情報や注意点も交えて解説しています。
- 奥大井湖上駅周辺の紅葉の見頃の時期と特徴
- 絶景ポイントや展望台など紅葉の見どころ
- 鉄道・車それぞれのアクセス方法と注意点
- 日帰りで楽しめる紅葉観賞のモデルコースの流れ
奥大井湖上駅の紅葉シーズンと見頃

- 見頃は10月下旬から11月下旬
- 特徴と見どころ
- 現在の紅葉状況
- アクセス・駐車場
見頃は10月下旬から11月下旬
奥大井湖上駅周辺の紅葉は、例年10月下旬から11月下旬にかけて楽しめます。
特に美しいピークを迎えるのは11月中旬〜下旬です。
この時期は、モミジやカエデ、ケヤキなどの木々が鮮やかに色づき、湖と鉄橋を背景にした紅葉の景観が広がります。
標高が高く山間部に位置するため、平野部よりもやや早めに紅葉が進む点に注意が必要です。
11月上旬ではまだ色づき始めの箇所もあるため、風景をじっくり楽しみたい方は11月15日前後を目安に計画するのがおすすめです。
一方、落葉が始まる11月下旬以降は観光客も少なくなるため、静かに散策を楽しみたい方に向いています。
特徴と見どころ
奥大井湖上駅の紅葉は、「湖と橋と列車が織りなす風景」が最大の特徴です。
長島ダムによってできたエメラルドグリーンの湖に、赤や黄色に染まった木々が映り込み、まるで絵画のような景色が広がります。
鉄橋の上にぽつんと佇む奥大井湖上駅は秘境感があり、他の紅葉スポットにはない静けさと独自性があります。
ポイント
- 展望スポットからの俯瞰写真:湖上駅を見下ろす展望所からは、紅葉と鉄道を一枚に収めた絶景が楽しめます。
- 湖上駅カフェ(金〜月営業):紅葉に囲まれた空間で温かい飲み物を味わえる限定的な休憩スポットです。
- 関の沢橋梁付近(井川線):日本一高い鉄橋(高さ71m)からの眺望は圧巻です。
列車に乗ってもよし、展望台から眺めてもよし、紅葉と鉄道の両方を満喫できるのが魅力です。
現在の紅葉状況
奥大井湖上駅周辺の紅葉の色づき具合は、複数の公式情報を確認するのがおすすめです。
紅葉状況の確認先は以下が便利。
主な確認先
なお、紅葉の見頃は天候や気温によって前後するため、前週〜直前の情報をチェックすることが大切です。
アクセス・駐車場
奥大井湖上駅へのアクセスはやや特殊ですが、鉄道と車のどちらでも訪問できます。
【鉄道でのアクセス】
- 大井川鐵道本線「金谷駅」または「新金谷駅」から「千頭駅」へ
- 千頭駅で南アルプスあぷとライン(井川線)に乗り換え、「奥大井湖上駅」で下車
- 千頭駅から湖上駅までは約1時間
【車でのアクセス】
- 新東名高速「島田金谷IC」から国道473号経由で約90分
- 奥大井湖上駅自体には直接乗り入れ不可
- 近隣の「接岨峡温泉駅」や展望台周辺にある駐車場を利用し、徒歩または鉄道でアクセス
【駐車場の注意点】
- 奥大井湖上駅周辺には大型駐車場はありません。
- 展望台付近の無料駐車場は台数が限られており、特に週末は早い時間に満車になることがあります。
- 紅葉シーズン中は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用か、早朝の訪問を検討しましょう。
不便さがある反面、それが秘境感をより一層引き立てる要素となっています。
奥大井湖上駅の紅葉シーズンと見頃の楽しみ方

- 日帰りモデルコース
- 混雑を避けるコツ
- 周辺おすすめ観光スポット
- 静岡・紅葉の名所と見頃
日帰りモデルコース
奥大井湖上駅は日帰りでも十分に楽しめるスポットです。鉄道旅を軸に紅葉や展望、温泉までを組み合わせたモデルコースを紹介します。
おすすめ日帰りモデルコース(所要時間:約7〜8時間)
大井川鐵道本線に乗車し、車窓から茶畑や川沿いの風景を楽しみながら千頭駅へ。
SL列車やきかんしゃトーマス号が運行されている日もあります。
小型車両で急な勾配や秘境エリアを走る鉄道旅がスタートします。
途中の渓谷や紅葉が見どころです。
駅で下車し、湖に浮かぶようなホームを散策。
周囲は完全に自然に囲まれており、静寂と紅葉のコントラストを堪能できます。
展望台からは、奥大井湖上駅と長島ダム湖、色づいた山々が一望できます。
絶景撮影スポットとして人気です。
湖上駅を眺めながら食事を楽しめる貴重なカフェ。
営業日は事前に確認を。
短い列車旅を再び楽しみつつ、次の目的地へ。
接岨峡温泉駅は徒歩圏内に日帰り温泉施設があります。
山間の紅葉を眺めながら入浴できる静かな温泉施設。
旅の疲れを癒すのに最適です。
途中で再び鉄橋を渡りながら、帰路につきます。
このモデルコースは、鉄道旅をメインに紅葉・展望・温泉を無理なく1日に詰め込んだプランです。
食事は奥大井湖上駅カフェのほか、千頭駅周辺でも可能です。
なお、井川線は運行本数が少なく遅延も生じやすいため、移動時間には余裕を持ち、事前に時刻表を確認して行動しましょう。
また、奥大井湖上駅周辺には売店やコンビニがないため、飲み物や軽食を持参すると安心です。
混雑を避けるコツ
紅葉シーズンの奥大井湖上駅は非常に人気があり、特に土日や祝日は混雑が予想されます。
混雑を避けるポイント
- 訪問は平日を選ぶ:可能であれば平日の午前中がもっとも空いています。
- 朝一番の列車に乗る:千頭駅から始発に近い時間帯の井川線に乗車することで、人の少ない駅や展望台をゆっくり見学できます。
- 展望台は夕方前が狙い目:午後遅くになると観光客が下山を始め、展望スポットが空いてくる傾向があります。
- 湖上駅カフェの混雑にも注意:営業日は限られており、席数も少ないため、開店直後の利用がおすすめです。
また、駐車場のキャパシティが小さいため、車利用の場合は早朝の到着が前提になります。
公共交通機関の方がスムーズに移動できることもあります。
周辺おすすめ観光スポット
奥大井湖上駅を訪れた際は、周辺にある紅葉の名所にもぜひ足を延ばしてみてください。
自然に囲まれたこのエリアには、絶景や秘湯と呼ばれる温泉など、秋の魅力が詰まったスポットが点在しています。
奥大井湖上駅から車で約40分の場所にある寸又峡は、「夢の吊橋」で知られる秘境です。
エメラルドグリーンに輝く寸又川と、周囲の山々が紅葉に染まる様子はまさに絶景。
吊橋の上からは、紅葉と湖が一体となった幻想的な風景を望むことができます。
遊歩道も整備されており、森林浴をしながら紅葉狩りを楽しめます。
混雑を避けたい場合は、早朝の訪問がおすすめです。
井川線の接岨峡温泉駅からすぐの場所にある温泉地で、紅葉のシーズンは山々が色づき、秘湯感がさらに高まります。
日帰り温泉施設「せっその湯」は地元の人にも愛されており、湯船からは紅葉に染まった渓谷の景色を楽しむことができます。
紅葉狩りの途中で冷えた体を温めるのにぴったりのスポットです。
奥大井湖上駅の南に位置する長島ダムは、周辺の紅葉風景を高台から一望できるポイントです。
展望スペースからは湖と鉄道橋、そして紅葉に包まれた山々を一度に眺めることができます。
また、併設された「ふれあい館」ではダムの仕組みや地域の自然に関する展示もあり、紅葉狩りだけでなく学びの場としても楽しめます。
どのスポットも紅葉の時期に見応えがある場所ばかりなので、時間と移動手段に応じて組み込むとよいでしょう。
静岡・紅葉の名所と見頃
奥大井エリア以外にも、静岡県内には紅葉の名所が多数あります。特にアクセスが良く、紅葉の見応えがある名所を厳選して紹介します。
梅ヶ島温泉郷
見頃:10月下旬から11月中旬
静岡市の北部に位置し、安倍川上流の山あいに広がる温泉地です。
10月下旬から11月中旬にかけて、モミジやカエデが色づき、温泉街全体が紅葉に包まれます。
とくに「赤水の滝」周辺は紅葉スポットとして知られ、写真愛好家にも人気です。アクセスは車が便利ですが、日帰り可能な距離で、温泉と紅葉の両方を楽しめます。
修善寺自然公園
見頃:11月中旬から12月上旬
伊豆市にある修善寺自然公園は、11月中旬から12月上旬にかけて美しい紅葉が楽しめる名所です。
園内には1000本以上のモミジが植えられており、真っ赤に染まる風景は圧巻です。
散策路も整備されており、ゆったりと紅葉散歩を満喫できます。
近隣の修善寺温泉と組み合わせた観光もおすすめです。
小國神社
見頃:11月下旬から12月上旬
静岡県西部、森町にある小國神社は、紅葉の名所としても知られています。
11月下旬から12月上旬にかけて、境内や鳥居周辺のカエデが鮮やかに色づき、神秘的な雰囲気に包まれます。
古来より「遠江国一宮」として信仰を集めてきた由緒ある神社で、紅葉と神聖な空気が織りなす独特の美しさが魅力です。
境内にはお茶処や和スイーツもあり、観光と休憩の両方を楽しめます。
まとめ:奥大井湖上駅の紅葉シーズンと見頃時期のポイント
- 見頃は10月下旬から11月下旬頃まで
- 最も美しい時期は11月中旬〜下旬
- 標高が高いため平地より紅葉が早めに進行
- 色づき始めは11月上旬、ピークは11月15日前後
- 落葉が始まる11月下旬は人が少なく静かに散策できる
- モミジ・カエデ・ケヤキなどが多く見られる
- 湖と鉄橋と列車の組み合わせが絶景を生む
- 展望スポットからは湖上駅全体が見渡せる
- 金〜月営業の湖上駅カフェが人気の休憩スポット
- 関の沢橋梁では高さ71mの鉄橋からの眺望が楽しめる
- 紅葉状況の確認は大井川鐵道のSNSや観光協会が便利
- 天候や気温により見頃が前後するため直前の情報確認が重要
- 鉄道と車、どちらでもアクセス可能
- 車は接岨峡温泉駅や展望台周辺に駐車して徒歩移動が必要
- 紅葉シーズンは公共交通機関または早朝訪問が推奨される