秋の訪れとともに、北アルプスの名所「黒部ダム」は色鮮やかな紅葉に包まれ、多くの観光客を魅了します。
特に紅葉の時期になると、ダム周辺や立山ロープウェイ、室堂エリアでは、山肌が赤や黄色に染まり、雄大な自然との調和が見事な景観を生み出します。
この記事では、黒部ダムの紅葉の見頃時期やおすすめの観賞ポイント、各エリアの色づき始めのタイミングなどをわかりやすくまとめています。
室堂や立山ロープウェイ沿線の紅葉情報も交えながら、秋の黒部ダムを存分に楽しむためのガイドをお届けします。
- 黒部ダムの紅葉が見頃を迎える具体的な時期
- 室堂や立山ロープウェイなど標高ごとの紅葉の見頃
- アクセス方法や混雑を避ける工夫
- 周辺の観光スポットと富山県内の紅葉名所
黒部ダムの紅葉シーズンと見頃時期

- 見頃は10月中旬から下旬
- 室堂の見頃
- 立山ロープウェイの見頃
- 現在の紅葉状況
見頃は10月中旬から下旬
黒部ダムの紅葉は10月中旬から下旬にかけて見頃を迎えます。
標高の高い室堂や天狗平から徐々に色づきが進み、標高1,470メートルにある黒部ダム周辺では10月後半が最も美しい時期です。
紅葉が楽しめるポイントは、ダム展望台や放水ステージ付近です。
例年10月15日頃までは観光放水も行われるため、水しぶきと紅葉のコントラストを同時に眺められます。
ただし、天候が悪いと視界が遮られることもあるので注意が必要です。
秋の黒部ダムを訪れる場合は、このタイミングを狙うと見応えのある景色を堪能できます。
室堂の見頃
室堂周辺では、9月中旬から下旬が紅葉のピークです。
標高2,450メートルに位置するため、アルペンルートの中でも最も早く色づき始めます。
代表的なスポットは「みくりが池」と「エンマ台」です。ナナカマドやミネカエデが赤や黄色に染まり、池の水面に映し出される風景は写真映えします。
高山植物の実りと相まって、秋ならではの景色が広がります。
一方で朝晩は気温が一桁まで下がるため、防寒対策は欠かせません。紅葉狩りを楽しむ際は暖かい服装を準備することが大切です。
立山ロープウェイの見頃
立山ロープウェイ沿線の紅葉は、9月下旬から10月上旬にかけてピークを迎えます。
大観峰から黒部平までを結ぶ区間では、標高差による色彩の変化が一度に見られるのが特徴です。
特に注目したいのは「三段紅葉」です。
山頂付近では初雪、中腹では鮮やかな紅葉、麓ではまだ緑が残り、三色が同時に広がる光景がロープウェイから望めます。
短時間で景観が変化するため、窓側の座席を選ぶのがおすすめです。
ただし、紅葉シーズンは乗車待ちが長くなることも多く、時間に余裕を持った行動が求められます。
現在の紅葉状況
黒部ダムやアルペンルートの色づき具合は、複数の公式情報を確認するのがおすすめです
主な確認先
黒部ダムやアルペンルートの紅葉状況は、事前に公式サイトやライブカメラで確認できます。
特に、立山黒部アルペンルート公式サイトでは、各エリアごとの色づき具合が随時更新されています。
こうした情報を活用することで、訪問日を調整しやすくなります。ただし天候によって一気に進むこともあるため、直前のチェックが欠かせません。
黒部ダムの紅葉シーズンと見頃時期の観光情報

- 混雑の目安と回避法
- アクセス
- 黒部ダム 紅葉ツアー
- 周辺のおすすめ観光スポット
- 富山・紅葉の名所と見頃
混雑の目安と回避法
立山黒部アルペンルートの紅葉シーズンは、特に10月の週末や連休に混雑が集中します。
ロープウェイやケーブルカーの乗車待ちが1時間を超えることもあり、予定通りに進めないケースもあります。
混雑を避けるポイント
- 平日に訪れる
- 朝一番の便を利用する
- 弥陀ヶ原や天狗平など、比較的訪れる人が少ないエリアを組み合わせる
こうした工夫を取り入れることで、ゆったりと紅葉を楽しむ時間を確保しやすくなります。
アクセス
黒部ダムへのアクセスは長野県側と富山県側の2つのルートがあります。
長野県側からは扇沢駅を出発点とし、電気バスでダムに到着します。富山県側からは立山駅を起点にケーブルカーやロープウェイを乗り継いで向かいます。
主なアクセスルート
長野県側ルート(所要時間) | 富山県側ルート(所要時間) |
---|---|
扇沢駅 | 立山駅 |
↓ 関電トンネル電気バス(約16分) | ↓ 立山ケーブルカー(約7分) |
黒部ダム | ↓ 立山高原バス(約50分) |
↓ 立山トンネル電気バス(約10分) | |
↓ 立山ロープウェイ(約7分) | |
↓ 黒部ケーブルカー(約5分) | |
黒部ダム |
いずれのルートも公共交通機関を利用するのが基本です。紅葉シーズンは駐車場が混雑するため、早めの行動が望ましいです。
黒部ダム 紅葉ツアー
紅葉シーズンには、旅行会社が黒部ダムを目的としたツアーを数多く企画します。
移動手段や乗車チケットがセットになっているため、初めて訪れる人や混雑期に安心して参加できるのが魅力です。
ツアーの特徴
- 電車やバスの往復移動が含まれている
- 地元ガイドの案内付きで紅葉の見どころを効率的に巡れる
- 宿泊を組み合わせたプランでは、室堂や弥陀ヶ原の紅葉も楽しめる
ただし自由に動き回りたい人には制約があるため、個人旅行とどちらが合うかを事前に検討すると安心です。
周辺のおすすめ観光スポット
黒部ダム周辺には紅葉以外にも見どころがあります。ダムからアクセスしやすい観光地を組み合わせることで、旅行全体の満足度が高まります。
称名滝は落差350メートルを誇る日本一の大瀑布です。
秋には滝周辺の山肌が赤や黄に色づき、豪快な水しぶきと紅葉のコントラストが迫力ある景観を作り出します。
展望台からは滝全体を一望でき、運が良ければ虹がかかる光景も楽しめます。
紅葉の見頃は10月下旬から11月上旬で、黒部ダムからもアクセスしやすい観光地です。
ただし滝周辺は冷え込みが強いため、訪れる際には防寒具を用意しておくと安心です。
弥陀ヶ原は標高1,930メートルに広がる湿原で、秋には一面の草紅葉が広がります。
湿原と背後にそびえる立山連峰が織りなす風景は、まさに高原ならではの魅力です。
特に朝方は雲海が広がることもあり、幻想的な景色に出会える可能性があります。
遊歩道が整備されているため散策しやすい一方で、天候によっては足元が滑りやすいので注意が必要です。
紅葉の見頃は9月下旬から10月中旬です。
美女平は立山ケーブルカーの終点に位置し、ブナやナナカマドの紅葉が美しいエリアです。
秋には駅周辺から「紅葉トンネル」と呼ばれる並木道が鮮やかに色づき、散策を楽しむ観光客で賑わいます。
立山杉の巨木が点在しているのも見どころで、紅葉とのコントラストが印象的です。
見頃は10月中旬から下旬で、立山黒部アルペンルートの玄関口としても立ち寄りやすいスポットです。
紅葉を楽しみながらこれらを合わせて訪れると、立山黒部エリアの自然をより深く味わえます。
富山・紅葉の名所と見頃
富山県内には黒部ダム以外にも紅葉の名所が点在しています。立山黒部の旅とあわせて訪れると、紅葉の魅力を幅広く体験できます。
称名滝
見頃:10月下旬から11月上旬
富山の紅葉名所として称名滝は外せません。
紅葉シーズンには滝壺から吹き上がる水煙と、山肌を彩る鮮やかな木々が一体となった光景を望めます。
10月下旬から11月上旬が見頃で、この時期には訪問者が増えるため混雑を避けたい場合は朝の時間帯が狙い目です。
立山駅からバスで近くまで行ける利便性もあり、黒部ダム観光と合わせて訪れる旅行者も多いのが特徴です。
黒部峡谷鉄道
見頃:10月下旬から11月中旬
黒部峡谷鉄道のトロッコ列車は、峡谷を縫うように走り抜けながら紅葉を楽しめる人気スポットです。
見頃は10月下旬から11月中旬で、車窓からは赤や黄に染まった山々が次々と現れます。
特に宇奈月から欅平にかけての区間は、渓谷の深さと紅葉の色彩が相まって迫力ある景観を体験できます。
オープン型の車両を選ぶと紅葉を間近で感じられますが、防寒対策をしっかり整えることが重要です。
庄川峡
見頃:11月上旬から中旬
庄川峡は富山市南部に位置する峡谷で、湖面に映る紅葉が美しい景勝地です。
見頃は11月上旬から中旬で、遊覧船に乗れば渓谷の両岸に広がる紅葉をゆったり眺められます。
山々が湖にせり出すように広がるため、紅葉が水面に映し出される姿は格別です。
車でもアクセス可能で、ドライブしながら紅葉を楽しめるのも魅力です。
ただし人気のシーズンは道路が混雑することがあるため、時間に余裕を持って訪れるのが安心です。
まとめ:黒部ダムの紅葉シーズンと見頃時期のポイント
- 黒部ダムの紅葉時期は10月中旬から下旬がピーク
- 室堂は9月中旬から下旬に紅葉の見頃を迎える
- 立山ロープウェイは9月下旬から10月上旬に紅葉が美しい
- 黒部ダム周辺では10月後半が最も鮮やかに色づく
- ダム展望台や放水ステージが紅葉の鑑賞スポット
- 観光放水は例年10月15日頃まで実施される
- 弥陀ヶ原では草紅葉が9月下旬から10月中旬に広がる
- 美女平は10月中旬から下旬に紅葉トンネルが見られる
- 称名滝は10月下旬から11月上旬に紅葉が映える
- 黒部峡谷鉄道は10月下旬から11月中旬が紅葉の見頃
- 庄川峡は11月上旬から中旬に紅葉がピークを迎える
- 紅葉状況は公式サイトやライブカメラで確認できる
- 10月の週末や連休は混雑しやすい
- 平日や朝早い時間帯は比較的混雑が少ない
- 長野側からは扇沢駅発の電気バスで黒部ダムに行ける
- 富山側からはケーブルカーやロープウェイを乗り継いでアクセスできる
- 紅葉シーズンは旅行会社による黒部ダムツアーが充実している