白川郷の3月は、雪景色が楽しめる上旬から春の訪れを感じる下旬まで、時期ごとに異なる魅力があります。
この記事では、3月の白川郷の気温の変化や雪の残り具合を詳しく解説し、観光に適した服装やおすすめスポット、アクセス方法を紹介を紹介します。
- 白川郷の3月の雪の残り具合と時期ごとの変化
- 3月の気温と観光時に適した服装
- 3月の観光スポットと冬から春への移り変わり
- 雪の影響を考慮したアクセス方法と宿泊情報
白川郷 3月の雪状況と観光の見どころ

- 3月上旬・中旬・下旬の雪の状況
- 3月の気温と服装のポイント
- 12月の雪と3月の違いを比較
- 3月の観光のおすすめスポット
3月上旬・中旬・下旬の雪の状況
白川郷では、3月に入ると少しずつ気温が上がり始めますが、雪はまだ多く残っています。
特に3月上旬は、冬の名残を感じられる時期であり、合掌造りの集落が白銀の世界に包まれた美しい景観を楽しむことができます。
しかし、気温の上昇に伴い、日中に雪が解けて夜間に再び凍ることがあるため、道路や歩道の凍結には注意が必要です。
3月上旬(1日~10日頃)
この時期はまだ冬の雰囲気が色濃く残っています。積雪量は平均して80cm前後とされ、年によっては2m以上の雪が残っていることもあります。
観光スポットでは、合掌造りの茅葺き屋根に雪が積もった幻想的な風景を楽しむことができ、特に「展望台」からの眺めは絶景です。
一方で、屋根からの落雪や道路の凍結など、冬ならではのリスクもあるため、防寒対策だけでなく滑りにくい靴の着用が推奨されます。
3月中旬(11日~20日頃)
日中の気温が上昇し始め、白川郷の雪解けが徐々に進んでいきます。
特に晴天の日は雪が溶けやすく、道路の雪がほとんどなくなることもあります。
ただし、山間部や日陰の場所には雪が残っており、場所によっては凍結していることもあるため、観光の際には注意が必要です。
また、茅葺き屋根からの蒸気が立ち上る「湯気現象」も見られることがあり、これは雪解けの時期ならではの光景となります。
3月下旬(21日~31日頃)
この時期になると、主要な観光エリアの道路や歩道からはほとんど雪が消え、春の訪れを感じられるようになります。
ただし、白川郷の山間部や林の中にはまだ雪が残っているため、散策を予定している場合は、足元に注意が必要です。
気象庁のデータによると、3月31日時点での平均積雪量は38cmとされており、年によってはまったく雪がない場合もあります。
昼間は比較的暖かくなりますが、朝晩の冷え込みは依然として厳しく、氷点下まで気温が下がることも珍しくありません。
このように、3月の白川郷は上旬と下旬で大きく景観が異なります。
雪景色を楽しみたい場合は3月上旬から中旬の訪問がおすすめですが、春の雰囲気を感じながら観光を楽しみたい場合は3月下旬が適しています。
どの時期に訪れるにしても、天候や道路状況を事前に確認し、適切な装備を整えることが重要です。
3月の気温と服装のポイント
3月の白川郷は、冬から春へと移り変わる時期であり、日によって気温差が大きくなるのが特徴です。
平均気温は日中で約10℃、朝晩は氷点下まで下がることもあります。そのため、防寒対策をしつつ、日中の気温上昇にも対応できる服装が求められます。
3月の白川郷では、特に足元の防寒対策が重要です。
雪解けが進む時期ですが、日陰では雪が残っていたり、夜間に凍結することもあるため、滑りにくい靴が必要になります。
具体的には、防寒ブーツや滑り止めのついた靴を選ぶのが望ましいでしょう。
また、服装は以下のような組み合わせが適しています。
- アウター:厚手のダウンジャケット、または防風・防水機能のあるジャケット
- インナー:ヒートテックやフリースなど、保温性の高いもの
- ボトムス:裏起毛のパンツや厚手のズボン
- 小物類:ニット帽、手袋、マフラー
- 靴:防水性のあるスノーブーツ、または滑り止め付きのトレッキングシューズ
特に朝晩は冷え込むため、カイロを携帯しておくと安心です。また、気温が上がる日中には、アウターを脱げるような重ね着を意識すると快適に過ごせます。
こうした服装を準備することで、3月の白川郷観光を快適に楽しむことができるでしょう。
12月の雪と3月の違いを比較
白川郷の冬景色は12月から始まりますが、3月になるとその様相は大きく変わります。
積雪量や気温の違いを理解することで、どの時期に訪れるかを決める参考になります。
積雪量の違い
12月下旬にはすでに雪が降り積もり、本格的な冬のシーズンが始まります。
特に、1月~2月にかけては多くの雪が降り、積雪は1~2mに達することもあります。
一方、3月になると気温の上昇とともに雪解けが進み、観測データによると、3月下旬には30~80cm程度の積雪が残ることが多いです。
ただし、場所によっては完全に雪が消えてしまうこともあり、山間部にはまだ残雪が見られることが特徴です。
気温の違い
12月は平均最高気温が6℃、最低気温は-2℃とかなり寒く、防寒対策が必須です。
特に夜間は氷点下になるため、白川郷の冬のライトアップを観賞する場合は厚手の防寒着が必要です。
一方で3月は、平均最高気温が10℃まで上がる日もあり、日中は比較的過ごしやすくなります。
ただし、朝晩の冷え込みは依然として厳しく、氷点下になることも珍しくありません。
観光のしやすさ
12月は雪景色が楽しめる一方で、降雪の影響で移動が制限されることもあります。
特に車で訪れる場合は、スタッドレスタイヤやチェーンが必須となるため、準備が必要です。
一方、3月は道路の雪がほとんど溶けているため、移動がしやすくなり、観光しやすい時期といえます。
このように、12月と3月では積雪量や気温の違いがあり、それぞれ異なる魅力があります。幻想的な雪景色を楽しみたいなら12月、春の訪れを感じながら観光したいなら3月がおすすめです。
3月の観光のおすすめスポット
3月の白川郷は、冬の雪景色と春の訪れを同時に楽しめる貴重な時期です。
観光スポットを選ぶ際には、雪がまだ残っている場所と、春らしい風景を楽しめる場所を組み合わせると、より充実した旅行になります。
1. 展望台からの雪景色
3月上旬であれば、「天守閣展望台」や「城山天守閣展望台」から、まだ雪の残る合掌造り集落を一望できます。3月下旬になると雪解けが進み、田畑が姿を現し始めるため、冬と春の景色が交じり合う様子を楽しめます。
2. 合掌造り集落
「和田家」や「長瀬家住宅」といった歴史的な合掌造り家屋を見学するのもおすすめです。3月の気候は観光しやすく、雪景色の名残を楽しみつつ、ゆっくりと白川郷の文化に触れることができます。
3. 白川郷の湯
寒さが残る3月は、温泉で体を温めるのも良いでしょう。「白川郷の湯」は、白川郷バスターミナルから徒歩1分というアクセスの良さも魅力です。観光の合間に立ち寄り、冷えた体を温めるのに最適です。
このように、3月の白川郷では雪景色と春の風景を同時に楽しめる観光スポットが多くあります。訪れるタイミングに応じて、冬の名残を楽しむか、春の訪れを感じるかを選ぶことで、より充実した旅になるでしょう。
その他の観光スポットについては、こちらの「白川郷 観光の所要時間とおすすめルート!何時間で回れる?」の記事で紹介しています。

白川郷 3月の雪はいつまで?アクセスと宿泊情報

- アクセス方法と冬季の注意点
- 3月下旬の道路状況
- 宿泊するならどこが良い?
アクセス方法と冬季の注意点
白川郷へ行くには、車・バス・電車・飛行機といったさまざまな交通手段があります。
しかし、冬季は積雪や凍結による影響を受けやすいため、事前にアクセス方法を確認し、安全に移動できるよう準備することが重要です。
車でのアクセス
白川郷へ車で行く場合、東海北陸自動車道の「白川郷IC」が最寄りのインターチェンジとなります。
名古屋や大阪、東京方面からのアクセスも比較的便利ですが、冬季は道路が凍結しやすいため、以下の点に注意が必要です。
- スタッドレスタイヤの装着が必須
白川郷周辺は豪雪地帯のため、冬用タイヤ(スタッドレスまたはチェーン)の装着が義務付けられています。レンタカーを利用する場合も、スタッドレス仕様の車を選びましょう。 - 降雪時の運転に注意
3月でも降雪する日があるため、運転には細心の注意が必要です。特にカーブの多い山道では、スリップ事故が発生しやすいため、スピードを抑えて走行しましょう。 - 駐車場の確認
冬季は駐車場の利用制限がかかる場合があります。観光客が多い時期には、事前に駐車場の状況を確認し、早めの到着を心がけましょう。
高速バスでのアクセス
名古屋・金沢・富山・高山から白川郷へは高速バスが運行されています。
冬季は道路状況によって遅延が発生することがあるため、余裕を持ったスケジュールを立てるのがポイントです。
- 名古屋 → 白川郷(約2時間50分)
- 金沢 → 白川郷(約1時間30分)
- 高山 → 白川郷(約50分)
- 富山 → 白川郷(約1時間)
事前予約が必要な路線も多いため、公式サイトで運行状況を確認しましょう。
電車・飛行機でのアクセス
白川郷に直接鉄道駅はないため、最寄り駅(高山駅・金沢駅・富山駅など)まで電車で移動し、そこからバスを利用する形になります。
また、飛行機を利用する場合は、富山空港や小松空港を経由し、バスで白川郷へ向かうルートが便利です。
- 大雪による交通規制や運休が発生することがあるため、事前に最新情報をチェック
- 防寒対策を万全にし、靴は滑りにくいものを選ぶ
- バスや電車の時刻表はシーズンによって変わるため、出発前に確認が必要
このように、白川郷へのアクセス方法は多岐にわたりますが、冬季は特に道路状況や防寒対策を考慮し、無理のないスケジュールを組むことが重要です。
下呂温泉から白川郷へのアクセスは、こちらの「下呂温泉から白川郷のアクセスは近い?電車とバスを徹底解説」の記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

3月下旬の道路状況
3月下旬になると、白川郷の雪解けが進み、道路状況も大きく変化します。
冬季と比べると交通の便が良くなりますが、それでも場所によっては雪が残っているため、注意が必要です。
幹線道路の状況
東海北陸自動車道をはじめとする主要道路では、3月下旬になるとほぼ除雪が完了し、スムーズに通行できる状態になります。
ただし、夜間や早朝は路面が凍結することがあるため、スリップ事故に十分気をつける必要があります。
- 白川郷IC周辺
高速道路の出口付近では、日陰に雪が残っていることがあり、急な減速や発進時のスリップに注意が必要です。 - 国道156号線
白川郷へのアクセスルートとして利用される国道156号線は、3月下旬には雪がほぼ解けていますが、一部の日陰や山間部では凍結している可能性があるため、慎重な運転が求められます。
村内の道路状況
白川郷の観光エリアでは、主要な道路は除雪されていますが、歩道や駐車場周辺にはまだ雪が残っていることがあります。
- 駐車場の状態
3月下旬には多くの駐車場が通常通り利用可能ですが、場所によってはぬかるんでいることもあるため、歩きやすい靴を用意するのがおすすめです。 - 観光エリアの歩道
合掌造り集落のある荻町では、歩道の雪はほとんど解けていますが、早朝や夜間は再凍結する可能性があるため、注意が必要です。
車で訪れる際のポイント
- 冬用タイヤはまだ必要
3月下旬でも朝晩の気温が低い日は道路が凍結することがあるため、スタッドレスタイヤを装着するのが安全です。 - 天候の急変に注意
白川郷周辺は山間部のため、天候が急変することがあります。特に3月中でも降雪の可能性がゼロではないため、最新の天気予報を確認しましょう。
3月下旬は道路状況が大幅に改善される時期ですが、安全運転を心がけ、事前に道路情報をチェックすることが大切です。
白川郷 宿泊するならどこが良い?
白川郷には宿泊施設がいくつかあり、合掌造りの宿に泊まるか、周辺エリアの旅館やホテルを利用するかを選ぶことができます。
それぞれの宿泊施設には異なる魅力があるため、目的に応じて選ぶのが良いでしょう。
合掌造りの宿
白川郷らしい伝統的な体験をしたいなら、合掌造りの民宿がおすすめです。実際に合掌造りの家屋に宿泊できるため、白川郷の歴史や文化をより深く感じることができます。
- おすすめの合掌造りの宿
- 「合掌乃宿 孫右ェ門」:白川郷でも数少ない囲炉裏のある民宿。
- 「民宿 十右エ門」:白川郷集落の中心部からはやや離れたところにあり、静かな雰囲気も楽しめる。
白川郷周辺のホテル・旅館
温泉や設備の整った宿に泊まりたい場合は、白川郷の周辺エリアにある旅館やホテルを選ぶのが良いでしょう。
- 「白川郷の湯」:白川郷バスターミナルから徒歩1分とアクセス抜群の温泉宿。
合掌造りの宿に泊まりたい場合は予約がすぐに埋まるため、早めの手配が必要です。目的に合わせた宿泊先を選び、白川郷の魅力を存分に楽しみましょう。
まとめ:白川郷 3月の雪のポイント
- 3月上旬は雪が多く残り、積雪80cm以上の年もある
- 3月中旬から雪解けが進み、道路の雪は少なくなる
- 3月下旬は主要道路の雪がほぼ消え、観光しやすくなる
- 朝晩の冷え込みは厳しく、氷点下まで下がることもある
- 雪解け水が夜間に凍結し、路面が滑りやすい
- 展望台からの雪景色は3月上旬が最も美しい
- 白川郷の湯で冷えた体を温めるのもおすすめ
- 3月の服装は防寒性の高いアウターと滑りにくい靴が必須
- 12月と比較すると3月の方が移動しやすい
- 合掌造りの宿は早めの予約が必要
- 冬季の車移動はスタッドレスタイヤの装着が望ましい
- 高速バスなら金沢・名古屋・高山からのアクセスが便利
- 3月下旬の田んぼには水が張られ、合掌造りが映り込む
- 白川郷IC周辺の道路は日陰に雪が残ることがある
- 3月の白川郷は冬と春の景色が交じる貴重な時期